熊鈴日記

はじめたばかりの狩猟のことをメインに、山で生きるさまざまなこと

グリーン・ツーリズム研修会 in 吾妻 に参加しました

去る10.7(月)、「グリーン・ツーリズム研修会 in 吾妻」という講習会に参加してきた。

農村、里山、そんな言葉が良く似合う中之条で、グリーン・ツーリズムを発展させましょうという県の講習会だ。

自分自身の希望に、農家民宿に近い形で、山村体験型民宿をやりたいという思いがあったので、先月の早めから申し込んでおいた(定員40名なんてあっというま!だと思ったので。)

 

グリーン・ツーリズムって何?「農村でバカンスを過ごす、流行のロハス的なものか~」くらいの知識しかないのはマズイと思っていたのだが、今回はその定義について聞けたのでお得感があった。

簡単に説明すると、グリーン・ツーリズムとは、農水省が提唱した言葉であり「一次産業の発展・再興」を目的とした、農村漁村における観光(産業)の事を指すそうだ。

一般には、農家民宿や農村体験が認知されている。

ちなみに、グリーン・ツーリズムを奨励する事業は、先の民主党政権で仕分けされてしまったが、来年度に完全復活するそうだ。民宿営業許可の規制緩和や、講習会の開催など、盛んになるらしい。来たれ時代の波。

 

六合に来るか?農家民宿の時代

会場には続々知った顔が。と言っても、みな六合のシルバーグレイおじさんたち。

私が子どもの頃からお世話になっている、六合暮らしの"仙人"シゲル先生もいらしていた。ご自分の本家と隠居で農家民宿をやりたいとおっしゃっていたので、きっと会えると思っていた。「よく来ましたね」と褒めてくれたので、「みんなが六合で農家民宿やれたらいいですね」と返す。

一軒二軒じゃ、農家民宿はとても足らない。団体や学校を受け入れられるようになってようやく、農村体験プログラムとして多くの人に活用してもらえるのだ。農家民宿ギルドを作って地域産業ベースに乗せられれば、地域にとっても実りのある仕事にできる。そんなわけで、物見遊山で講習会に来たおじいさんたちにも本気をだしてもらわねばならない(鬼)

 

そんなことを言っているが、私は農業はそんなにやるつもりがない。グリーンツーリズムとは、一次産業の発展を見ているのであって農業だけとは限らない。私の一次産業は狩猟だ!

 

見て学べ 手を動かして進め

会議室の机の上でモゾモゾやっていても始まらない…というわけで、早速バスに乗って野に出で、中之条でグリーンツーリズムをやっている団体への見学と、とても珍しい天蚕農家の見学をしてきた。参考程度に簡単に紹介したい。

特に、天蚕農家では、実際に糸取りをしている様子が見られたり、取り出された蛹の大きさにびっくりして楽しかった。農家というと、みんな同じ時期に同じ作付けをしていて機械的だとか、重労働で大変なイメージばかりを持っていたが、やりようによっては面白いものを生産できるのだと気づかせてもらった。

中之条山里テーマパーク部会

稲刈り後の田んぼでイナゴをつかまえて遊ぶイベント「イナゴンピック」を開催したり、休耕田での稲作、かぼちゃ作り+ハロウィンランタンづくり、繭玉づくりなど…

中之条にもともとある農村文化を活かし、地域交流プロジェクトを開催している市民団体。

イナゴンピックの会場「寺社原」の田んぼで、イナゴンピックの様子を聞いた。100人に上る参加者と、それを支える地域の人々。みなやりがいを持って取り組んでいるのが素晴らしいと思った。

去年のイナゴンピックは記録撮影で参加したが、快晴に恵まれて大人も子どもも楽しんで駆け回っていた覚えがある。寺社原のお米でつくったおにぎりの振る舞いに感動した。

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野生の蚕、天蚕を養殖する農家

天蚕農家歴25年の登坂さん

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絹糸の束は、見た目よりもずっとふわふわ軽い

 

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行幸。皇后妃殿下は絹についてたいへん詳しくご質問なさったとか。

 

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ぐらぐら繭を煮て糸を縒る!天蚕は家蚕よりも大きく、卵も蛹も大きかった。蛹なんて三倍は体積がありそうだ。

家蚕と違って、煮てもフン臭くない。クヌギを食べているからだろうか?

 

実際にやっている人を見ると、自分の頭のなかに靄がかかっていた部分が少しずつ晴れていく。想像できることが広がり、新たなアイデアが湧いてくる。

自分が狩猟民宿を実現するためにも、こういう会には積極的に参加しながら、構想を練っていきたい。今日はもう疲れてしまったのでこんなところにしておこう。

 

 

(c) bearbell 2013