熊鈴日記

はじめたばかりの狩猟のことをメインに、山で生きるさまざまなこと

わなの入手2 (くくりわな 材料調達編)

このところ、毎日更新ブログが二日に2本更新で申し訳ないです。

 

さて、忙しくしていたらもう猟期がすぐそこまで迫っていた。

いまだにわなに使うワイヤーを入手していないことで、焦りもでている。地元のホームセンターを3軒(住む町と隣町とその隣町で3軒)回って、どこにも4mmの太さの金属ワイヤーが売っていないのだ。泣いた。

こんなことだから猟師が減るのだ!と、店にとってはほとんど八つ当たりのような怒りを胸に抱き、鬼のような形相で遠くの刃物店(林業・狩猟関係者御用達の店)に趣くも、休業しているらしく空振り…。

焦る慌てるは誠によくない。焦ると人間性がロクでもなくなる。

 

そんなことで困っていたら、わなと網で狩猟を続けている千松信也さんという方から情報をいただいた。

千松さんは「ぼくは猟師になった」( 2008 リトルモアブックスより出版、2012 新潮社から文庫化)という本を書かれた方である。

猟師になるまでの動機と経緯から書き始められており、初猟の様子、解体と食べ方、自宅の裏山の手入れなど…生活としての狩猟をどう楽しんでいるか綴られている。他にもたくさんたくさん、いいことが書かれているけど話がそれるので読書感想文回でもっと時間をかけて紹介したい。

私は、趣味や駆除のためではなく、肉を食べるため=食べて生きていくために狩猟をしようと免許を取ったので、生活として狩猟をしている人の本が読めて、とても勇気づけられた。

とてもライトに「生活として」と書いたが、ただのほほんと獲って食って寝てという意味ではない。

 

あと、 将来は山肉を出せる民宿「狩猟民宿」をやりたいとは思っているが、それは自分が食べて暮らしているものの延長として、六合の暮らしはこういう文化があるんですよという素朴さを伴ってやりたいのであって、金にするためとはまた違う。

 

話を戻そう。

千松さんは、わなの取り扱いをしている大分のオーエスピー商会を利用しているとのこと。この会社、狩猟マンガの「山賊ダイアリー」でも紹介されていたのに、どうして調べてみなかったのだろう…私。がっくり膝をついた。

早速サイトを見てみたら、ワイヤーはもちろん、パーツは揃っているし、作り方のアドバイスまで載っている。既製品のわなも安く売られており、わな猟師には大変心強い。

ここでワイヤーや金具を注文することにした。

 

ワイヤーの金属臭を脱臭するには、川に浸けたり土に埋めて数週間から一ヶ月かかると思いこんでいたのだが、短期間でもできる脱臭方法があると千松さんの本に記されている。

それを使えば、労力はかかっても焦る必要はなさそうだ。

 

慌てず焦らず諦めず。初年度はほどよく地道に頑張っていこう。

わなの自作、楽しみ。

(c) bearbell 2013